レーザー加工機で作るアンティーク風スツール

みなさま明けましておめでとうございます!ナリタです!今年も変わらぬご愛顧をよろしくお願いします!
さて!デジタルファブリケーション技術という言葉がだんだんと一般に浸透してきている昨今、今回はレーザー加工機で椅子を作ってみたいと思います。
新年一発目の記事にしては、なんだか今更感バリバリですが、お付き合いください。

「レーザー加工機で椅子」と言われると、薄い板材を切り出して、格子状に組む方法がまず頭に浮かぶような気がするのはFabLabに所属している僕だけかもしれませんが、この界隈では一般的な方法だと思います。
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http://www.sketchchair.cc/
(これはレーザーじゃないけどね)

 

3DCADなどを駆使することによって様々な形の椅子が作れるこの手法は画期的だと思いつつ、既に確立された手法の焼き直しをするのもどうかと!そもそもこの特徴的な形状の椅子がデジタルファブリケーションと市民との距離を遠く突き放しているのではないかと!
本来市民に開けた工房を運営することを目的として活動しているFabLabの人間ならもっと市民に馴染みのある、従来の形の椅子を、その利便性を活かした作り方で紹介することこそが重要なんじゃないかと!

 

 

(ようはこの作り方飽きたって話ナんですけどね。)

 

 

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そんなこんなで今回は椅子は椅子でも、雑貨屋やカフェでもよく見かける、木製のスツールをアンティーク風に作ろうという試みです。
レーザー加工機で作ると言っても切って組んで終わりというお手軽方法ではありません、ヤスリがけや塗装、接着は手で行い、デジタル技術だけでなく、手仕事も組み合わせたものづくりになることが重要なポイントです。デジタルファブリケーション技術はあくまでも時短のために使います。こういう使い方もあるなーと思って頂けたら幸いです。

 

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アトリエにあった余り材を中心に材料の無垢板を用意します(製材の一部はsilo共同経営者の福田くんにやってもらいました)木材はレーザー加工機との相性もあるため、なるべく柔らかめの木が良いと思います。
とは言え、人が座るので、あまり柔らかすぎるのも考えものです。

 

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スツールの設計データを作成します。レーザー加工機の性能上、あまり分厚い木材を1回で切り抜くのは難しい為、2枚の木材を貼りあわせて木の厚みを持たせることにします。
また、柔らかい木は経年変化により反りが大きくなる可能性が高いため、4つ脚ですとガタツキが多く出てしいます。なので今回は脚の収まりが良いように3つ脚タイプにしてみました。
木工技術とは違う観念からの設計は中々面白く、今後色々カスタマイズしていきたいです。

 

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加工機で各パーツを切り出します。
1枚が分厚いため、カットでも意外と時間がかかります。

 

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各パーツが切り出せました。
木材が厚いため、切り口が少しテーパーがかっていたり、切り口が焦げていたりします。
これはこれで味があるとも言えなくもないですが、製材能力としては考えものです。これは後でやすって調整します。
今回はアンティーク風に仕上げる予定なので、焦げは全て落とさず、うまく活用しようと思います。
座面は元々着色されていたため、後で塗装を剥がします。

 

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試しに一度組んでみます。
元の反りが影響したり、切り口のテーパーが酷かったりで、やはり各パーツがぴったり嵌るというわけではありませんでした。こういった分厚い木材はレーザー加工機と相性が悪いということがよくわかります。
ただ、素人の手仕事よりも寸法精度がよく、CNC切削機などと比べるとかなり短期間で製材出来るという利点もありますので、うまく活用することが重要だと思います。
とりあえずこれでおおまかな完成予想像が見えてきました。

 

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各パーツを組み立ててゆきます。
貫(ぬき)のパーツは目違い継ぎを交互に貼った変形型で作ってます。継手や仕口に関してせっかくレーザー加工機で作るのでもう少し遊べたなあという反省は今後に活かしたいと思います。
脚のパーツ等2枚貼りあわせて固定し、ヤスリがけをして形を整えます。この時わざと傷をつけたりしてアンティーク風にエイジングも加えておきます。
こういった作業まではまだデジタル制御では出来ないので、手でものを作ることは廃れないんだと思います。

 

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組み上げたものに塗装してゆきます。(組んでる途中の写真は撮り忘れました。。)
今回はメープル系の色をペースにステインで着色します。

 

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次に濃い目の色付きワックスでアンティークな質感を出して仕上げます。
ワックスはBRIWAXのjacobeanを使いました。ステインやワックス等の細かい解説とかも入れたいところですが、また近いうちに椅子は作ると思いますので次の機会に。

 

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最後にワックスを磨いて完成です!

今回制作したデータはここからDL出来ますので興味ある方は制作してみてください。

(CC: 表示—非営利—継承

 

今回は”レーザー加工機を使ってない感”をテーマに作ってみたわけですが、どうでしょう?
シンプルで最短の形で作った今回、次はもう少し形にこだわって遊んでみたいと思います。
この椅子は僕が友人と経営している吉祥寺にある雑貨店「silo(サイロ)」の店内に置く予定なので興味ある方は見に来てください。では!


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